2007年11月19日 (月)

ヴィンテージバッグの世界 Vol.3

Bienen Davis velvet bag 1960年代 アメリカ

Bag01

今年の春に手に入れたバッグで、そのときは季節柄出番がなかったのだが、秋本番を迎えた今から冬にかけて活躍しそうな予感がしている。

大きさやコロンとした形状、ベルベットの柄などの外観の美しさもさることながら、購入を決めたポイントは内装だった。ブラックサテンとベージュのサテン、2トーンの配色とサテンの光沢が本当にエレガントで、惚れ惚れしてしまったのだ。bienen davisのロゴも効いているし、お約束のミニがま口も外側が黒で内側がベージュのサテンでできてる!!すばらしいこだわり!もちろん、小さなミラーもついている。こういうところがコレクター心をそそるポイントなのである。もういつまでもナデナデしていたいくらいたまらない。。

ああ、いつの間にかバッグフェチになってしまったなぁ。。。

Bienen Davisは30年代創業の老舗メーカーで、40年代にはセカンドバッグで一世を風靡した。その後50年代にかけてハンドバッグも次々と創り出していく。このバッグはコンディションがとても良く、ベロアのすれや手持ち部分のすれもない。もちろん内側のサテンは艶々で使用された痕跡が見あたらない。こういう掘り出し物との出会いというのは、本当に縁だなーと思う。

Bag03

Bag04 Bag06

ちなみにベルベット素材のバッグというのはヴィンテージには多く見られる。柄が立体的に施されたものから、全体的に無地のものまで幅広い。70年代のバッグにもたくさん取り入れられているし、現代でも多用される素材である。有名どころで言うと、ロベルタだろうか。ベルベットバッグと言えばロベルタというくらい、ブランドを象徴する素材である。古いベルベットはなんとなく手触りや見た目の光沢が違う気がする。どことなくしっとりしていて、経年による柔らかさがとても色っぽい感じなのだ。女性もこんな風に歳月を重ねていければいいのに、、と思う。

普段このバッグを使うとしたら、黒いコートやシンプルなニットのワンピースと合わせたりすると使いやすいと思うけど、たとえばトレンチコートとか大人な感じのスニーカーとバギーデニムと合わせたり、カジュアル目の服装にはずして使うのも素敵な気がする。とにかくヴィンテージバッグは大人の楽しみなのだから、さりげなく普段のコーディネートに取り入れるのが醍醐味なのだ。

60年代というと、私はどうしてもロリポップなイメージを抱いてしまうのだが、このバッグはもっと大人の60年代を感じさせてくれる。サテンの黒い長い手袋と小さな帽子のような髪飾りにシルクサテンのウエストがキュッと細いドレス。赤い口紅をつけて小さな鏡をどんな気分で覗きこんでいたのだろう?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月22日 (火)

ヴィンテージバッグの世界 Vol.1

Magazine clutch 1970年代 アメリカ

Dsc01752_1

一回目に取り上げるバッグをどれにしようか、とても悩んだあげく、この見るからに驚きの形状をしたクラッチバッグに決めた。斬新!すぎる!確かに雑誌を丸めて小脇に抱える事はよくあるけれど、それをそのままバッグにしようなんて、誰が考えたのか知らないが、結果的にこんなにキッチュなバッグが誕生した。

このタイプは当時流行したらしく、ヴィンテージショップのサイトを根気よく探していくと、いくつも見つけることができる。真ん中にベルトがついているもの、ついていないもの、雑誌の表紙のグラフィックも様々で、エルやヴォーグなど当時のファッション雑誌のカバーがそのまま使われている。

Dsc01751_2

アメリカのドラマ"Sex And The City"で、サラジェシカパーカー演じるキャリーが持っていたシーンがあったが、現代でもコーディネートに取り入れてみると楽しいと思う。今シーズンならハイウエスト気味のバギーデニムと合わせてチャーリーズエンジェル風なスタイリングはどうだろう。

ファラフォーセットのような、当時の健康的なアメリカンビューティがレイヤードヘアをなびかせながら小脇に抱えて街を元気良く歩いていたのかな、、と想像させる楽しさいっぱいのバッグである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヴィンテージバッグの世界 イントロダクション

by 水野可奈子

10代の頃から古着好きで、ブランドモノの服が買えるようになった今でもたまに古着屋めぐりにくり出してしまう。私なりの古着探しのこだわりがいくつかあるのだが、こちらはまた別の機会に語らせていただくとして、このブログではヴィンテージバッグについて紹介していきたいと思う。

ある日本製のビーズのヴィンテージバッグを偶然手にした事がきっかけで始まってしまったコレクション。多分おばあさんになっても集め続けていると思う。

ヴィンテージバッグと言っても幅が広いのだが、私が主に集めているのは、1920年代〜70年くらいにかけての欧米のバッグが中心。最も好きなのは40年~60年あたりのハンドバッグやクラッチバッグである。アメリカ、イギリス、イタリアに、今も続く名門メーカーがいくつか存在し、それぞれの個性もあって実に奥が深い。同時期に日本も丁寧なクラフトワークで欧米にバッグを輸出しているし、60年代にはカゴやラフィア、ビーズなどの素材を中心に、Made in 香港のバッグも多数米国に広まっている。

元々女性にとってのバッグとはかなり小さいサイズのものだった。1920年代のビーズのバッグなどは、恐らく当時の衣服にポケットがなかった事から、正にポケット代わりとして口紅と鏡くらいしか入らないようなサイズだった。現代のように大きい肩がけのバッグやボストンなどを女性が日常的に使う習慣は、70年代以降のものではないかと思う。大きくてもハンドバッグと呼べるサイズがせいぜいで、これが実にエレガントな習慣だと思うのだ。小さなバッグに口紅と鏡とコンパクト。本当に自分に必要なものだけを選びぬき、入らないものは持たない潔さ。タイトなドレスに小さなバッグを小脇に抱える姿って、女性らしさの神髄って感じがして実にセクシーだと思う。行動を制約される分、しぐさや動きも女性らしくならざるを得ない。和服の美しさに通じるかもしれない。

その小さめサイズが所以なのか、英語ではヴィンテージバッグのことをvintage purseと呼ぶ。バッグではなく、パース、つまりお財布くらいの感覚なのだ。この小さな大切な物に、革やエナメル、ビニール、ビーズ、藤、シルク、ウール、様々な素材とデコレーションを施したヴィンテージワークは目を見張ると同時に、大切に大切に、いつまでも眺めていたい愛しさを感じさせてくれる、私にとって生き物のような存在なのである。

ここでは順番に、老舗メーカーのバッグや、独創的且つチャレンジャブルな形状でブームを巻き起こしたバッグなどを私物コレクションからひとつづつご紹介していこうと思う。飽くまでも私物なので、自分の趣味に偏っているが、アメリカ各地のヴィンテージショップから厳選して購入した品々である。

その時代のファッション、女性達の習慣など、小さなバッグからインスピレーションを膨らませて読んでいただけたら、本当に嬉しく思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)